夏にはまだ早いけど怖い話。。。続き
乗り換えの電車に乗ると遅い時間だからか座席がかなり空いていました。
普段は混んでいて大概は座れないので、
ラッキーくらいに思っていました。
すると座って間もなく後ろからあのマシンガントークが。。。
僕が当時使っていた路線は普通の横並びの座席ではなく、
新幹線の座席みたいに片側に2座席ずつ配置されているタイプだったので、
けっこうがっつり身を乗り出さないと後ろが見えない仕様でした。
そのため、いよいよその声の主にイライラしていましたがあえて振り返って確認しようとはせず、
自宅の最寄り駅まで大人しくしていました。
ただ、今回は会話の内容を少し聞いてやろうとイヤホンの音量を0にして聞き耳を立てていました。
その内容は他愛もないもので、
「あのときお前○○でさ~」「そのとき○○でびっくりしたよな~」「あの時の○○君めっちゃ面白くて~」
みたいな内容でした。
ただ終始、声の主が一方的に話しているのですが、
不自然な間が気になりました。
何人かで話している時って会話がひと段落したあと、次は誰が喋るの?みたいな変な間ってないですか?
ちょうどそんな感じで会話の節目節目に何やら気まずい間がありました。
会話をしている相手は面白くもないマシンガントークに辟易しているのか、
一切レスポンスを返すことがなかったので、余計に違和感がありました。
うるさいなあとは思いながらも我慢していたら降りる駅になったので、
降りる準備をして今もまだ話し続けていたそいつを睨み付けてやろうと目をやると、
座席には1人しかおらず、誰も座っていない座席に向かって延々と話し続けています。
そいつの目は明らかに正気ではなく、瞳孔はがんがんに開いていて、
たった一人で爆笑したり、大きくリアクションをとっていたりしました。
今思えば、僕の方を見て怪訝そうにしていたおばさんは僕ではなくその男を見ていたんだと思います。
気味が悪いので、そそくさと電車を降りて最後にその男の方に目をやってみると、
男は真っ直ぐにこっちの方を見て手を振りながら「じゃあな~ナガイ!!」と言いました。
もちろん僕はナガイという名前ではないので、彼が延々と話していた「何か」は僕と一緒に駅を降りて、
今まさに僕の隣にいるのだと思って走って改札を出て慌てて帰りました。
これが僕の実体験です。幸いその後も何事もなく過ごしていますが、
もしかしたら今もナガイは隣にいるかもしれません。。。
見えていない聞こえていないだけで、僕の耳元で何かを囁いているのかもしれません。。。
ではまた。。。